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>絵柄が前は少しリアルっぽさもありましたが、今は漫画っぽさの強い絵柄で、
どちらも好きですが何か意識して変化させたことはあったりしますか?
これはかなり意識して変えてます!
17〜18年と今が一番顕著ですが、現在も本ごとに描きたい作風に応じて多少なりとも毎回ズラしてます。
17〜18年と今で意識して変えた部分と、現在もやっている部分の2つを書いていきます。
単純な変更としては描く機材をアナログ→デジタルにしました。
理由としては「線をきれいにしたい・線を細くしたい・作業時間を短縮したい」という感じ。
主線とそれ以外の線の違いを明確にして、目に入れる情報としてできるだけ易しいものにするという部分を意識して変えていきました。
同様の理由で、キャラクターのデフォルメ度を上げました。
元々青年誌のような描き込みの多いリアリティのある絵柄が好きなのですが、二次創作は原作のイラストの雰囲気やデフォルメ比率に近づけていった方がなんか嬉しい気がするな……と思ったのもあります。
あと、オールマイティに対応していきたいという思いがあり、「手癖を極限まで削っていかねば……」と2020年〜2023年あたりは考えていて、かなりその辺りの意識が変化に現れているのかなと思います。
描きたい作風に合わせて絵柄に幅を持たせています。
シリアスは描き込みを増やして繊細にしたり、逆にギャグやラブコメなどではベタなどを単純にして……という感じで主軸の部分はずらさず、素材やペン、ブラシなどを駆使して差ができるようにしています。
描き分けはそのジャンルの好きな漫画や印象をいくつか混合して参考にする、という形で行っています。
あと、最近は同人誌一冊ごとに必ず新しい手法や要素をいくつか入れて楽しんでいます。
以上になります。ご質問ありがとうございました!
Tipsのような形で書いていますが、既に知られている内容や正確でない部分もあると思うので、軽く読み流していただければ助かります。あくまで個人用のメモです。
※以下、二次創作BLの内容を含みます。また、直接的な描写のないページを選んでいますが、抜粋元は年齢指定の同人誌です。苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
※暴力表現、流血表現を含みます。
【ブリデ34】モブりつ新刊(R-18) | #pixiv https://t.co/eznZhZnHol
— わさび (@wasabicham) October 6, 2022
10月ブリデのサンプルです。誘拐してひどいことをしてしまう本です。よろしくお願いします(リンク先R-18)。 pic.twitter.com/cmggZ4cCPn
今回は読後感が悪い、理不尽といった、いわゆる「胸糞系」のジャンルです。出張編集部で複数冊見てもらったときに「この系統がいちばん好きですか?」「いちばん得意に見えます」と言われました。
こういう話を描くうえで気をつけているのは「モブ(主人公)の共感性」「キャラクターの魅力」「時間経過の見せ方」の三点です。「納得できるフィクション」として成立させるにはどうするか、という部分に重点を置いています。
モブはだいたい自分の分身として描いているので、「なぜこの行動をしているのか」を説明する形で進めています。
基本的に、人は酷いことや悪いことをする人物に対して「理由」を求めるものだと思っています。悪役の過去や復讐の動機などです。そういった背景が一切なく、生まれながらにして悪という人物も存在はすると思いますが、今回目指している「納得できるフィクション」とは相性が悪いので扱っていません。
今回のモブは「対象キャラクターの魅力を引き立てる存在」であり、「対象キャラクターに心酔している・惚れ込んでいる」という前提が伝わるように意識しました。
起きている事象は理不尽でも、理屈の説明は通す。このバランスで描くと、読み物としての質はある程度保てると思っています。
キャラクターがメインなので、とにかく魅力的に描くことに注力します。繰り返し描いて、モブの執着がきちんと出るようにします。
所感ですが、自分の想定の150%くらいまで誇張しないと、見る側にはあまり伝わらないと考えています。好みは分かれると思いますが、ある程度あざとくやって、ようやく一部が伝わるくらいの感覚です。
キャラクターを魅力的に描くには、単純に「大きく描く」のが有効です。
B5同人誌で見開きを使っても問題ありません。大きいと目に入りやすく、描き込みも増えるので、結果として情報量が増えて魅力が上がります。
それでも足りない場合は、モノローグで魅力を補足したり、表情やポーズ、角度のバリエーションを増やします。
キャラクターがメインになる場所を多く作ることで、全体として魅力が強くなります。モブ視点の漫画はキャラクター中心の構成になるので、顔中心でも成立しやすいです。
終わってほしいような時間は長く感じる、という前提で、とにかく時間がゆっくり動いているように見せています。
よく使っている手法です。キャラクターの動きの量によって、時間の感じ方が変わるのも面白いところです。
また、遠景よりも近景のほうが時間は遅く感じられます。遠くからだと細かい動きが見えないためです。
少し引いた構図で全身が入る場合、一コマに含まれる時間は短く感じられます。セリフを多く入れると、捲し立てているような印象になります。
こちらはセリフ量が少ない分、比較的ゆっくり話しているように見えます。視点の距離を調整することで、時間の緩急はある程度コントロールできます。
どの漫画にも共通する要素ではありますが、この本では特に意識していました。描いていて楽しかったので、改めて見返すと発見も多いです。もう少し上達したいところですね……。
漫画にはいろいろなジャンルがありますが、自分が何が得意で何が苦手かがまだよく分かっていないため、好きなものから複数のジャンルを描くようにしています。
出張編集部でも複数冊持っていくと「いろいろなジャンルを描いていますね」と言われることが多く(絞ったほうがよいという意見もあるとは思いますが)、外から見てもジャンルが分かれているように見えるのだと思います……。そのため、それぞれでどう違いを作っているかを書いていきます。
一度にすべて書くと長くなりそうなので、今回は「不条理ギャグ」についてです。
※以下、二次創作BLの内容を含みます
意味不明なギャグ、いわゆる不条理ギャグ。常識ではあまり考えられない展開がある話……という認識です。ホラーやオカルト系に多い印象があります。
描き方はいろいろあると思いますが、自分の場合は「デフォルメ強めのコミカルな絵柄をメインに使う」「テンポを意識する」「読ませるセリフ・読ませないセリフを分ける」の三点を特に意識しています。
阿部共実先生が好きなので、その影響は多少出ていると思います。
「デフォルメ強めのコミカルな絵柄をメインに使う」理由は、
「情報量が少ない=読む負荷が低い」→コマにかかる時間が短くなるという認識があるためです。
後述しますが、自分の場合、不条理ギャグで実際に読んでほしい箇所は全体の1/10以下であることが多いです。
9/10を伏線、1/10を本編という配分で描いているため、読ませたい部分自体はかなり少ない構成です。伏線が気になる場合は二周目で拾ってもらえればよい、という前提で描いています。読み手に優しい構造とは言い難いですが……(不条理ギャグってそういうもんだし……)
上の漫画も、このページ単体で読ませたい主題は特にありません。内容は哲学風の雑談に寄せています。
その中に舞台設定や仕組みを混ぜていますが、そこは読み取れても読み取れなくても問題ない部分です。いわばおまけの水平思考クイズのような位置づけです。
この構成だと、1/10とそれ以外で読むスピードに差をつけたい。
重要な部分はゆっくり、そうでない部分は速く読んでもらう必要があります。そのため、重要でない箇所はデフォルメを強めて情報量を減らし、読む時間を短くしています。
ギャグはテンポが重要、という前提があります。会話中心で進むためだと思いますが、自分の中ではそう扱っています。
不条理ギャグの場合、オチに向かってテンポを落としていくほうが機能しやすい印象があります。そのため、序盤は意図的にかなり速くします。緩急をつけるためです。
テンポのよい会話は、ラリーが続くことと、ボケとツッコミの関係が成立していることだと考えています。配分としてはボケ:ツッコミで9:1〜7:3程度。これを5:5にして細かくすべてにツッコむと、テンポは停滞します。長いボケに対して短く返す構造のほうが維持しやすいです。
実際のお笑いの構造に完全に沿うわけではありませんが、ギャグを描く際はこの関係性をベースにしています。コントなどは参考になります。
テンポを落とす場合は、ツッコミ側に与える時間を増やします。方法は限定しません。発言を濁す、長考させる、これまでのボケをまとめて処理させるなど、「処理にかかる時間」を増やす方向で調整します。これによりテンポは緩やかになります(少なくとも自分の中では)。
具体的には「コマを大きくする」「描き込みを増やす」「セリフ量を減らす」を使います。デフォルメを弱める、長考の間を取るなど、視覚情報を増やして読む時間を引き延ばします。
▲デフォルメを段階的に弱めて読む時間を増やしています。
ここで読ませたいのは「それこそが 究極の愛だと思わない?」のコマ
「重要なセリフ」と「読み飛ばされても問題ないセリフ」は分けて設計する必要があります。
主観ですが、吹き出しに3行以上あるセリフは初見ではあまり精読されない傾向があります。情報として認識されにくいです。自分の場合も、印象に残るセリフは2行以内、もしくは分割されていることが多いです。
そのため、重要なセリフは短く収めます。逆に、あえて容量を超える文章を入れると、読み流される側のセリフとして機能します。
加えて、重要なセリフは吹き出しを大きくします。余白を増やすことで視認性が上がり、優先度が明確になります。フォントサイズも、違和感が出ない範囲で相対的に大きくしています。
こうして整理すると、理解しているが実行できていない点も見えるため、このあたりを意識して再度描いていきたいと思っています。以上、漫画についての話でした。
最近は一枚絵をあまり描いていないのと、後書きなどでは時間がなくてあまり内容に触れられていないので、出した同人誌について振り返ってみます。
7/30 ブリデ41 東5ト29b荒治療 A5/P24/400円
新刊サンプルweb再録+描きおろし本です。
※全文期間限定でweb再録する予定です。
※死亡表現、モブとの結婚の示唆を含みます。
※入稿ミスにより一部原稿部分が未完成状態のため、ペーパーを挟んで対応いたします。
長め▶︎https://t.co/qWPAoPWhbm pic.twitter.com/5e5RXpwfKw
— わさび (@wasabicham) July 27, 2023
今まで描いた「お盆」テーマの話を少し描き下ろしと描き直しを加えたものでした。
装丁は日光企画さまの「透ける本フェア」を利用しました。
新刊印刷可愛い! pic.twitter.com/YfMTcgCa2U
— わさび (@wasabicham) July 30, 2023
表紙のトレーシングペーパーを浮かすとこんな感じ。これがやりたくてこの装丁にした。
今回は「大切なひとですら忘れてしまうことが痛く悲しい」って感じの話の詰め合わせから、記憶のかすみとかぼんやりしてしまうとか、そういう部分を装丁にも取り込めたら……と思ってやった。結構お気に入り。
使用したフェアには、白インク一色刷り以外にフルカラー印刷もあった。
「一方が幽霊」という話の詰め合わせでもあったため片方だけトレペに印刷して、捲るといない……という作りにしようか迷ったけど、ちょっと今回のテーマとブレる気がしたのでやめた。いつかはやってみたいです。
内容は以前描いてたお盆の話にプロローグとエピローグをくっつけたものにしました。お盆なので、4日間をイメージして短い話4つ編成……という感じ。
こうして一冊にまとめ直すの、一本一本の単発の話の時と違って本の中で話ごとに役割が生まれたりどういう見え方の話にしたいかを調節するのが楽しかったです。
お盆大好き! やっぱ好きなものをテーマに描けると楽しいので、もっと上手に連動させられるようにしたいです。